中学生、高校生たちと話していて、
よくこんな悩みを聞きます。
「僕、国語の読解が苦手なんですよね~。
だって、【この時の主人公の気持ち】とか聞かれても、
そんなんわかるわけないじゃないですか。」
ほう。。。なるほど。。。
そんな時は、
こういう話をするようにしています。
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まずは、現代文という科目の性質から。
国語の読解というのは、とある三角関係から成り立っています。
それは、
筆者、出題者、受験生の関係です。
そもそも、この三者は本文として出題される文章に対しての目的が違います。
まず、筆者は「自分の考えを伝えたい人」です。
ひとたび本屋さんに入ると、まるで一生じゃ読み切れないような量の本が所狭しと並んでいますよね。それでも筆者は、自分が言いたいこと、自分しか言えないことを世の中に発表するために新しく本を出版しているのです。
つまり、
「みんなが言っていることは全部間違えていて、僕の主張だけが正しいんだ!」
と考えている筆者が、読者に伝えることを目的として、書いた文章。
これが現代文で出題されているのです。
また出題者はというと、
「受験生が正しく読解できているかを知りたい人」です。
そのために、ときには難解にも思える文章を持ってきて
世の中の受験生たちに問いかけます。
「君たちは正しく読めますか?」と。
それがあくまで、出題の目的。
この「正しく」について考えると、
出題者も含めた読者個人の感情によってではなく、筆者が提示し、本文のなかで定義づけがなされた事象のみによって読み
つまり出題者は、
出題者個人の主観的な意見や読解からではなく、客観的で盤石な読みから文章を理解したうえで受験生が正しく理解できているかどうかを確認できするために、本来なら完成されている文章本文に傍線部や空欄を作っていくのです。
そして受験生。
我々受験生は、
「正しく読めていることを出題者にアピールしたい人」ですよね。
だからこそ、筆者の文章を出題者(読める人)に沿って文章を読解し、
出題者の質問に答えていくわけです。
ここで、自分の意見、感想は聞かれていないことに注意です。
言い換えるとつまり、
我々は筆者の書いた文章を、出題者が意図したとおりに読解し、
そして出題者にそれが伝わるように答案を作っていくべきなのです。
この三者の関係性を踏まえると、
記事の冒頭のような、【この主人公の気持ちを答えよ】の問いに対して、
人物に共感する読み(主観的な読解)を通してアプロ―チしていくこと自体、
間違っているということがわかります。
では、どのような読みが国語読解において要求されているか。
それは出題者と同じ読み、つまり、客観的な視点からの本文読解です。
先にも述べましたが、
原則として、出題者は自分の主観的な読み方は提示してきません。
本文の中で明らかに提示されている事柄によってのみ
人物の心情を読み取り、そして出題します。
したがって、小説読解においては、
まず登場人物を取り巻く背景や状況、考え方を本文読解によって拾い集め
これら提示されている事実によってのみ人物像を作り出し
物語の展開につきしたがって描写される出来事が登場人物たちに対して
どのような変化や心情の動きを与えたのかを考える。
ここでも、
心情を推し量ることはせず、出来事の前後における表現の変化を押さえていく。
これが現代文読解とりわけ小説読解であるというわけです。
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学習塾PLANTでは、
この大前提を踏まえたうえで、
客観的で、道筋のたった読解をするために必要な能力が
論理的思考力であると考えています。
論理的思考力とは、
抽象具体の関係を整理する力
因果関係を整理する力
対比関係を整理する力
以上の三つの能力で構成されているものです。
現代文科目の問題演習を通して
これら能力を身に付けることを目指し指導しています。
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