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高校社会科の授業選択に迷ったら考えてほしいこと

 高校では中学校と比べて授業選択の幅が広がります。特に社会科(地歴公民)のどの科目を選択するのか、で悩んでいる人は少なくないのではないでしょうか?

 ここではそんな人たちが、授業科目の選択をする時に考える参考になる情報をまとめました!

社会科(地歴公民)の授業科目で悩む人が多い理由

 実は理系・文系を問わず、社会科(地歴公民)の選択授業で何を選ぶのかについて悩んでいる人は、少なくありません。

 学習塾でも「社会は何を選んだらいいでしょうか?」と聞く生徒は度々います。

 理系の人や文系でも国語・英語に興味があったり進学希望ではなかったりする人は、社会科の勉強に興味がない人も少なくありません。その場合、特にしたい科目がないためどれをしたらいいかわからない、ということもあります。

 社会科に興味がある人でも、どの科目を選択すれば大学入試に有利になるのか、といったことで悩む人はいると思います。

 悩む理由の一つには、各科目の内容(面白さや難易度、将来役に立つか等)がよくわからないことがあります。これは理科の選択授業についても同じです。

 そして、理由の二つ目としては「保護者や先輩の意見が参考にならない」ということが挙げられます。

親・先輩の経験は通用しない!増えた社会科の「総合科目」

 2022年から高校の社会科には新しい科目が増えました。それが「地理総合」と「歴史総合」という2つの総合科目です。

 「総合」というと何やら難しい印象を与えますが、理科で言う「基礎」と同じ意味です(より正確には「基礎」よりも入門的な科目に「総合」が付くのですが、社会科には基礎科目がないので区別する必要はありません)。

 重要なのは、この「地理総合」も「歴史総合」もどちらも必修科目であるということです。

 これまで、例えば保護者や先輩が(場合によっては学校の先生が)「理系だったらちりを選んでね~」みたいな感じでアドバイスをすることがしばしばありました。

 中には理系の生徒が歴史の勉強をしたいと思っていても「え?理系だと普通は地理を選ぶよ?」みたいに言って、半強制的に地理をさせられることもあったようです。

 が、これからは理系であっても地理も歴史も基礎的な内容は必修となるのです。

 つまり、これまでの保護者や先輩たちがしてきた科目選択はあまり参考にならない時代が来たということです。

 さらに重要なこととして、今後選択することになる「地理探求」「日本史探求」「世界史探求」「政治経済」「倫理」はいずれも専門科目であるということです。

 イメージ的には「必修科目よりも詳しい内容を勉強する」のだと思ってください。

「漢字が嫌だから世界史」はやめた方がいい理由

 さて、履修選択でたまに聞くのが「日本史は漢字が難しそうだから世界史にしよう!」という人です。

 始めに行っておくと、教養として世界史を学ぶことはとても意味のあることです。

 今の時代、日本人が海外旅行に行かなくとも、外国人の方が日本にやって来ます。特に中国人やベトナム人だと日本人と見た目の変わらない人もいますから、たまたま仲良くなったのが外国人だった、ということも珍しくありません。

 ですから世界史の勉強をすることに意味はあるのですが、ただ、世界史を履修する動機が「漢字が嫌だから」という場合は、おススメできません。

 まず、世界史でも中国史では漢字が沢山出てきます。それどころか、西洋史でもやたら難しい漢字に翻訳している単語があります。

 さらに、勘違いしている方も多いようですが漢語だけでなくカタカナ語もかなりややこしいです。

 まず、中学時代に「ルター」と「ルソー」で悩んだことがある方は、世界史で点を取るのは難しいと言えるでしょう。

 漢字だと似た発音で全く違う文字ということもありますが、カタカナ語ではそうはいきません。しかも日本語にない発音だと人によって表記法が違うことすらあります。

 それどころか、政治的な理由で表記方法が変わることすら、あります。数年前まで「チェルノブイリ原発事故」と表記されていたものが「チョルノービリ原発事故」となり、また昔は「ローマ法王」と訳されていたものは今では「ローマ教皇」です。これらは全て政治的な理由で表記が変わりました。

 「日本史と違い漢字が少ないから楽」というのが幻想にすぎないことは、こうした例でもご理解いただけると思います。

進学希望者は「共通テスト」を基準に選ぼう!

 それではどうすればいいのか。一番は興味のある科目を選ぶことです。

 しかしながら、大学進学を希望する方の多くは、大学入試を視野に科目を選びたいと考えていることでしょう。

 そもそも高校よりも大学の方が興味のあることを勉強しやすいですから、大学入試のために科目選択を考えることは間違ってはいません。

 その場合ですが、まずは二次試験ではなく共通テストで使う科目を基準に履修選択をした方がいいと思います。

 その理由の一つは、そもそも履修科目を選択する高校1年生や2年生の間は志望大学が変わることがありますし、二次試験の場合は大学の試験傾向や場合によっては科目が変更になる場合もあるので、今から特定の大学の二次試験をターゲットに考えるのは早計である、ということがあります。

 それに対して共通テストだと志望校の変更があっても対応できます。多くの大学は理系か文系かの違いを除くと、共通テストで使う科目に大きな差はないからです。

 地理や歴史は総合科目を、公民の場合は「公共」という科目を、必修で習います。選択科目については、これら必修科目を習った経験から興味を抱いた科目や少しでも点数が取れそうだと感じた科目を選んだらいいでしょう。

 二つ目の理由は、二次試験で選択する科目というのは大学で学ぶ内容と概ね対応していますが、そもそも高校での学習は大学での勉強にあまり役に立ちません。それどころか、大学入試の二次試験すらも高校の授業内容が役に立つかは疑問だからです。

二次試験は「独学」でも大丈夫、むしろ独学の方がいい場合も

 こういうと元も子もないのですが、社会科は高校での勉強はあまり役に立ちません。

 そもそも社会科や理科は「教科書の内容が間違ってしまっているかもしれない」という教科です。それが数学や国語、英語との大きな違いです。

 実際、教科書の内容は数年で少しは変わりますし、十年も経つと今とは全く違う内容になっていることも少なくありません。

 なので、社会科や理科の勉強は本来、教科書の内容を覚えるのではなく自分で調べて資料を探して考える癖を身につけることが必要です。

 「そうは言っても、大学入試の場合は教科書を覚えて学校の授業を真面目に聞かなあかんやろ!」と思っている皆様、二次試験の場合は違います。むしろ独学で参考書を読んで勉強したほうが良い場合もあります。

 まず、大前提として学校の教科書は学校の先生が授業するために作られたものです。そのため自学自習にはおススメ出来ません。

▽問題集・ノート・教科書の使い方

 言うまでもなく自学自習無くして二次試験合格は不可能ですが、社会科の場合はそれに留まりません。

 教科書は学校の授業とセットで意味があります。しかし、社会科の場合は学校の授業がむしろ足枷になることすらあるのです。

 まず、大前提として社会科の教科書は出版社によって内容に違いがあります。この違いは単なる表現方法の違いだけでなく、教科書を執筆・監修している学者の意見や出版社の政治的な思想が反映されています。

 さらに、教えている先生もそれぞれ地歴公民について独自の見解を持っており、場合によっては個人や所属する教職員組合の政治的な思想に基づいた解釈で教えます。

 しかし、大学の二次試験を作っている教授たちは、そもそも場合によっては教科書の内容を覆すような研究をしています。ましてや、数ある教科書の中からあなたの通っている学校の教科書の、それもあなたの教科担任の先生の教えた方に合わせて出題する必要など、どこにもありません。

 実際、各大学の二次試験の赤本を見ると学校の授業を聞いているだけでは到底解けないような問題が出てきます。ですから自学自習をしないと解けませんし、場合によっては学校で履修するよりも独学の方がいいことすら、あるのです。

 これが共通テストであれば、どの出版社の教科書で勉強していても解ける問題を出題しているという建前になっています。もっとも、これでも自学自習が求められることは言うまでもありませんが、学校の授業が役に立つことは確実です。

 なので、大学進学を目指している方は共通テストを視野に科目選択をしてください。その上で志望の大学が決まっていて二次試験の対策もしたい方は、学校の授業に関係なく自習を行いましょう。

 自分一人での勉強に不安のある方は、学習塾PLANTへご相談ください。学習塾PLANTでは第一志望合格率約8割の実績のある勉強方法を生徒に教えています。二次試験はもちろん、共通テストでも高得点を目指すには自学自習が不可欠ですので、是非勉強方法を学んでいただきたいと思います。

 

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