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語句一つにも背景がある、という話

国語、特に現代文を読むときには、語彙力が大切です。

 

 

そして、その語彙力を鍛えるためには、自分から覚えようとする姿勢が大切になります。

 

 

しかし、たいていの生徒さんはすぐに成果が出にくいものには消極的になる場合が多くあります。

 

 

 

 

残念なことに、これは、勉強へのモチベーションが高い生徒さんにも言えます。むしろ、勉強へのモチベーションが高いからこそ、言えるかもしれません。

 

 

 

というのも、多くの生徒さんにとって、自分の成長を目に見えてわかるのは、やはり点数であるからです。

 

 

 

語彙というものは、点数に結びつくのは確実でも、目に見える成長になりづらいという、厄介な性質があります。

 

 

 

 

そういった生徒さんには、今までの知識を組み合わせられるように、様々な角度から一つの単語を分析してみることが有効であったりします。

 

 

 

 

例えば、この間、「偶像」という単語をどう覚えるか、という質問をいただきました。

 

 

 

意味自体は「信仰の対象とされるもの」ですが、これでは少し薄い内容になってしまいます。

 

 

そのため、冒頭で書いたとおり、様々な角度から勉強してみましょう。

 

 

まず偶像の「偶」は土偶の「偶」、像は仏像の「像」であると説明して、国語(漢字)と社会(歴史)の知識を結びつけます。

土偶のイラスト

 

 

 

次に、英訳は「idol」ということを説明し、英単語と今の世界の語彙についての知識を結びつけます。

 

 

 

最後に実例を見ることで、実際の宗教の信仰の対象のほか、心の拠り所となるもの、のような意味もあることを説明します。

 

 

このように、様々な角度から勉強することは、記憶に残りやすいうえにほかの知識の確認もできる、とても良い勉強法です。自分一人で編み出すのが難しい時こそ、先生に言葉の意味や語源を聞いて、覚えてくれるとよいですね。

 

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